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RCSの成功事例3選|SMS比較でチケット販売60%増、国内の改善事例も

DDANCH編集部  RCS

RCSを導入すると、SMSと比べてどのくらい成果が変わるのでしょうか。海外ではチケット販売が60%増加し、国内では工事当日の不在延期が36.7%減少した事例が公開されています。既存顧客への案内で、SMSの2倍以上の成果を報告した企業もあります。

この記事では、RCSの成功事例を3つ紹介します。改善した数字に加え、配信内容をどう変えたのか、自社ならどの業務に応用できるのかまで整理しました。

RCSの成功事例3選を比較

まずは、各事例の用途と公表された成果を見てみましょう。比較方法が異なるため、数字の大きさだけで事例同士を順位づけすることはできません。

RCS活用事例の成果と比較条件
企業・用途 公表された成果 比較条件
LA Rams
チケット販売
販売60%増
クリック率20%向上
SMSとのA/Bテスト
KDDI
工事前日の通知
不在延期数36.7%減
再調整の工数を月75時間削減
RCS・SMS併用と、すべてSMSの場合の試算比較
ファンファレ
既存顧客へのアップセル
CVRは数%
SMSの2倍以上の成果
同じタイミングのSMS配信との比較
各社・配信支援会社の公開事例に基づく。成果の定義と比較条件は以下で補足します。

出典:Clerk AIのLA Rams事例、KDDIメッセージキャストの開通部門事例、STARXのファンファレ事例

RCSは「伝える内容」と「行動への導線」を変えられる

RCSは、電話番号を使って画像やボタンなどを届けられるメッセージング規格です。企業向けの配信では、認証された送信元の表示や、複数のカードを横に送って見られるカルーセルなどを活用できます。

商品を文章で説明する代わりに写真で見せる。予定日を大きく表示する。興味を持った商品や試合のページへ、ボタンから進んでもらう。こうした設計によって、受信者が内容を理解し、次の行動を選びやすくなります。

ただし、受信できる範囲は端末・アプリ・通信事業者・配信サービスによって変わります。国内の「+メッセージ」はRCS規格を基にしたサービスですが、海外事例と受信アプリや企業向け配信の仕組みがすべて同じとは限りません。

出典:KDDIメッセージキャスト「RCSとは?」。具体的な対応範囲は導入時に配信サービスへ確認してください。

事例1:LA RamsはSMS比較でチケット販売60%増

米国のプロアメリカンフットボールチーム、Los Angeles Rams(LA Rams)は、2025〜2026年シーズンの日程発表に合わせてRCSを活用しました。Clerk AIの公表事例によると、SMSを対照とするA/Bテストで、チケット販売が60%増加し、クリック率は20%向上しています。

出典:Clerk AI「Los Angeles Rams」、Google「Los Angeles Rams」

SMS側はテキストとTicketmasterへのリンク。RCS側は認証されたチームのアカウントから、対戦カードの画像や日程をカルーセルで表示し、各試合の購入ページへ進めるボタンを付けました。

この事例で参考になるのは、メッセージを受け取った段階で「どの試合に行くか」を選びやすくしたことです。ECなら商品別の案内、イベントなら日程別の予約ページなど、選択肢と遷移先をそろえる設計に応用できそうです。

なお、20%はクリック率の相対的な改善幅であり、クリック率そのものが20%という意味ではありません。公開情報には対象人数や割り付けの詳細がないため、60%という結果はこの施策の実績として捉えましょう。

事例2:KDDIは不在延期数36.7%減、月75時間を削減

KDDIの開通部門では、auひかりなどの工事を控えた顧客への前日リマインドにRCS(+メッセージ)を導入しました。画像付きカードで工事日を目立たせ、公式アカウントの認証表示も使っています。

2026年9月公開の事例では、工事当日の不在による延期件数を36.7%削減し、日程の再調整にかかる工数を月75時間削減したと報告されています。

出典:KDDIメッセージキャスト「KDDI株式会社(開通部門)」(2026年9月24日公開)

この数字は、RCSとSMSを組み合わせた運用について、直近の実績を基に「すべてSMSで送った場合」と比較して算出したものです。RCSだけを配信した群とのA/Bテストではありません。

業務担当者にとって重要なのは、通知の反応を、現場の再手配やコールセンターの負担まで結び付けて評価している点です。訪問サービスや来店予約でも、日時、必要な準備、変更方法をひと目で把握できる案内は、検証する価値があるでしょう。

事例3:ファンファレは既存顧客施策でSMSの2倍以上の成果

健康・美容領域の通販事業を展開するファンファレは、メールやLINEでつながっていない顧客への接点としてRCSを活用しています。目的は、既存顧客に上位コースへの切り替えを案内するアップセルです。

公開インタビューでは、購入から3カ月以上経過した顧客への配信で、全体配信数に対するCVRが数%となり、同じタイミングのSMS配信と比べて2倍以上の成果が出たと説明されています。

出典:STARX「電話番号で届く『RCS』でLINE未連携層と接点を作ったファンファレの挑戦」

注目したいのは、RCSを既存の顧客接点に組み込んでいることです。LINE連携者にはLINE、未連携者にはRCSと使い分け、連絡できていなかった顧客にも提案の機会をつくっています。

正確なCVRや配信規模、対象者の割り付けは非公表です。「売上やLTVが2倍になった」とは読み替えられませんが、購入から時間がたった顧客への追加提案を検討する際に参考になる事例です。

自社で試すなら、成果につながる1つの用途から

3つの事例には、購入、工事への立ち会い、上位コースへの切り替えという明確な目的があります。自社でも、最初に「受信者に何をしてほしいか」を決めると、画像やボタンに何を載せるべきかが具体的になります。

たとえば、クリックはされるのに購入されないなら、リンク先との内容のずれを確認する。重要な予約案内が見落とされるなら、日時や変更方法を優先して見せる。現在の配信で起きている問題から用途を選びましょう。

効果検証で確認したい5項目

  1. 比較条件:可能な範囲で対象者、配信時期、オファーをそろえ、SMSなどの比較対象を用意する
  2. 到達できる人数:RCSを受信できる顧客数と、SMSへの切り替えが必要な人数を把握する
  3. 最終成果:クリックと購入・予約完了を分け、CVRの分母も配信数か到達数かを統一する
  4. 総コスト:配信料に加え、画像制作、システム連携、運用にかかる費用や時間を含める
  5. 事業への効果:追加の粗利や削減できた作業時間を確認し、継続するか判断する

販促では購入後のキャンセルや解除状況、業務通知では再連絡の発生件数も見ると、配信後の負担まで評価できます。小さく始め、数字と現場の手応えを確認してから対象を広げる進め方が現実的です。

まとめ:販売増と業務削減の両面からRCSを検討する

RCSの成功事例には、SMS比較でチケット販売60%増、工事の不在延期数36.7%減、既存顧客施策で2倍以上の成果などがあります。自社への応用では、比較条件と成果指標を確認し、伝える内容と行動への導線を一緒に設計することが大切です。

SubwayやNespressoなどの海外事例は、RCSの成功事例をSMS・メールと比較した記事でも紹介しています。

DANCHでは、KOBOSAZU RCSの提供に向けて準備を進めています。導入を検討する際は、まず現在のSMSやメールで取りこぼしている場面を洗い出し、改善したい数字を1つ決めるところから始めてみてください。

本記事は2026年10月12日時点の公開情報に基づきます。掲載数値は各事例の結果であり、同等の効果を保証するものではありません。

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